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encounter ネタ
「私が平和島さんの原稿を取りに、ですか…?」
「ああ、悪いな。本当は俺が行くはずだったんだけど、会議が入っちまって」
心から申し訳なさそうな顔をして謝っているのは、ここの編集長である田中トムさんだ。初めて見たときはなんというか、失礼なのは承知しているが、危ない世界に足つっこんでるんじゃないかと思った。ドレッドだし、サングラスだし。とは言っても1日で優しい人だということは分かったが。
その編集長が頼んできたのは、作家の平和島静雄さんのところに原稿を取りに行くということだ。編集長が直々に取りに行っていた事実にも驚いたが、それよりも気になるのは他にも編集者はいるのに何故僕に頼むのか。
そもそも僕は先日この出版社に就職したばかりで、編集者としての能力は皆無だと言ってもいい。そんな新人に原稿の受け取りを任せてしまっていいものなんだろうか。
「悪いな、他のやつには頼めなくてな…」
「別に仕事は構わないんですが、私は全然仕事について分かりませんよ?」
「竜ヶ峰は原稿を受け取るだけでいい。つかそれ以上はお前が危険だからなにもすんなよ」
「はあ…」
いまいち理解できないが、いつも受け取りに行っている編集長が言うならそうなんだろうと自分を納得させる。
じゃあこれ住所だからよろしくな!とメモ書きを渡し慌ただしく編集部をとびだして行った編集長を見送る。
姿が見えなくなってからメモを確認する。メモには手書きの地図が書かれていて、周辺などもわかりやすく書き込まれていた。平和島さんの家は場所は社からあまり離れていないようで安心した。まだこの辺りには不慣れなため、あまり遠いと道に迷ってしまうかもしれないからだ。電車だったらもっとひどいことになるだろう。
場所の確認はしたが見知らぬ場所に向かうのだから早めに出るに越したことはないだろうと、ケータイとサイフ、それから少しの荷物をいれているカバンを持って出口にむかう。
編集長から頼まれた仕事とはいえ、外に出るのだから一応誰かに伝えておこうと思って近くにいた先輩に声をかける。
「すみません、ちょっと原稿受け取りにいってきますね」
「ん?お前竜ヶ峰、だったか。原稿って誰のだ?」
「平和島さんです。編集長が会議でいけなくなったそうなので…」
口にした途端、周囲の空気が固まった。一番初めに正気を取り戻した先輩が勢い良く立ち上がり肩を掴んできたのに驚いて顔を見上げると、少し青ざめていた。肩を掴んできた先輩が生きて帰ってこいよ…!と言ったのを皮きりに、編集部の先輩方から励ましと哀れみの言葉をもらう。編集長といい編集部の先輩方といいここまで心配するだなんて、平和島さんっていったいどんな人なんだ。
+ + +
「あ、ここかな」
地図を頼りに来たがなんとか迷わずたどり着いたようだ。時計を見ると編集長の言っていた予定の時間より少し早かった。することもなかったため、とりあえず声をかけておこうと思いインターフォンを押す。原稿が出来ているならもらって帰ればいいわけだし、まだならまだで時間をつぶさなければならない。
ピンポーン
一般的なチャイムの音が響くが中から物音は聞こえないため、平和島さんはいないんだろうかと不安になる。いやでも原稿の受け取りは今日のはずだし、居ないなんてことはないだろう。そう思い直してもう一度インターフォンを押す。
ピンポーン
何度も鳴らしたがやっぱり誰もでてこなくて、これででてこなかったら諦めようと自分に言い聞かせる。もしそうなってしまったら編集長には謝らないとなぁ、でも平和島さんがいなかったってどうすればいいんだろう。
考えていても仕方ない、とりあえず後のことは後で考えよう。恐る恐るインターフォンにのばした手に力をこめようとするのとほぼ同時に勢いよく扉が開いた。
「おい、いい加減しつけ…」
「あ、平和島静雄さんですか!なかなか出てこなかったので心配だったんですが、いてくださってよかったです」
さっきまでは何の反応も示さなかった扉が開いたことにホッとして、ついまくし立てるように言葉が出る。相手の言葉を遮ってしまったことに気付いたが今さらどうしようもない。
「あー……、お前誰だ?なんか俺に用か?」
「すみません!自己紹介が遅れました。私は編集部の竜ヶ峰帝人です。今日は田中編集長の代わりに原稿を受け取りにきました」
困ったように言われてようやくまだ名乗っていないことに気が付いて、慌てて自己紹介をしてお辞儀をする。
顔を上げてからようやく平和島さんの姿をちゃんとみると、部屋にいたためだろう、スェットにTシャツというラフな格好をしていたが、それすらも似合っていると思えるほどの美形だった。思わず原稿を受け取りにきたことも忘れ、平和島さんに目を奪われた。
(なんでこの人小説家なんだろう……。モデルとかでもいけるんじゃないの?)
(ていうか身長羨ましい……!何cmくらいあるんだ!)
平和島静雄 小説家。そんな売れてるわけでもないけど、ファンもいることにはいる。
竜ヶ峰帝人 編集者。とはいっても数日前に入った新入社員。
田中トム 編集長。静雄の原稿を受け取りに行くのはトムさんの仕事。
帝人について
実はネタ構想の時点では帝人は静雄のファンで編集者になった。
展開的にお蔵入りしそうな設定ですねこれ。
普段は普通に帝人ですが、締め切りを大幅に破ったりすると覚醒帝人になるのもおいしいかなあ。
静雄について
トムさんが原稿を受け取りにうんぬん→トムさんが平社員だったときはトムさんが受け取ってました。トムさんが偉くなっていくと、どうしても都合やらなんやらがあったので、最初はFAXとかメールを利用しようとする→機械をすぐ壊すから、代理としてだれかに取りに行かせる→二度と行こうとしない てな感じで時間を割いてトムさんが取りにいってたら・・・たのしいなあ
静雄は繊細な文章を書いてたら萌える。ギャップ萌え的な感じで。
これの後について(書くことはないと思うのでさくっとネタだけ)
このあと、帝人は無事原稿を受け取って社に帰ります。
いろいろあって、そのまま静雄の担当になることに。
帝人が担当になってから、静雄の作品がヒットする。帝人のほうが喜んで「やりましたね、静雄さん!」とか言いながら抱きつくとかいいんじゃないだろうか。
静雄のジャンクフード漬け生活を知った帝人がご飯つくって一緒に食べてればいい。
「ああ、悪いな。本当は俺が行くはずだったんだけど、会議が入っちまって」
心から申し訳なさそうな顔をして謝っているのは、ここの編集長である田中トムさんだ。初めて見たときはなんというか、失礼なのは承知しているが、危ない世界に足つっこんでるんじゃないかと思った。ドレッドだし、サングラスだし。とは言っても1日で優しい人だということは分かったが。
その編集長が頼んできたのは、作家の平和島静雄さんのところに原稿を取りに行くということだ。編集長が直々に取りに行っていた事実にも驚いたが、それよりも気になるのは他にも編集者はいるのに何故僕に頼むのか。
そもそも僕は先日この出版社に就職したばかりで、編集者としての能力は皆無だと言ってもいい。そんな新人に原稿の受け取りを任せてしまっていいものなんだろうか。
「悪いな、他のやつには頼めなくてな…」
「別に仕事は構わないんですが、私は全然仕事について分かりませんよ?」
「竜ヶ峰は原稿を受け取るだけでいい。つかそれ以上はお前が危険だからなにもすんなよ」
「はあ…」
いまいち理解できないが、いつも受け取りに行っている編集長が言うならそうなんだろうと自分を納得させる。
じゃあこれ住所だからよろしくな!とメモ書きを渡し慌ただしく編集部をとびだして行った編集長を見送る。
姿が見えなくなってからメモを確認する。メモには手書きの地図が書かれていて、周辺などもわかりやすく書き込まれていた。平和島さんの家は場所は社からあまり離れていないようで安心した。まだこの辺りには不慣れなため、あまり遠いと道に迷ってしまうかもしれないからだ。電車だったらもっとひどいことになるだろう。
場所の確認はしたが見知らぬ場所に向かうのだから早めに出るに越したことはないだろうと、ケータイとサイフ、それから少しの荷物をいれているカバンを持って出口にむかう。
編集長から頼まれた仕事とはいえ、外に出るのだから一応誰かに伝えておこうと思って近くにいた先輩に声をかける。
「すみません、ちょっと原稿受け取りにいってきますね」
「ん?お前竜ヶ峰、だったか。原稿って誰のだ?」
「平和島さんです。編集長が会議でいけなくなったそうなので…」
口にした途端、周囲の空気が固まった。一番初めに正気を取り戻した先輩が勢い良く立ち上がり肩を掴んできたのに驚いて顔を見上げると、少し青ざめていた。肩を掴んできた先輩が生きて帰ってこいよ…!と言ったのを皮きりに、編集部の先輩方から励ましと哀れみの言葉をもらう。編集長といい編集部の先輩方といいここまで心配するだなんて、平和島さんっていったいどんな人なんだ。
+ + +
「あ、ここかな」
地図を頼りに来たがなんとか迷わずたどり着いたようだ。時計を見ると編集長の言っていた予定の時間より少し早かった。することもなかったため、とりあえず声をかけておこうと思いインターフォンを押す。原稿が出来ているならもらって帰ればいいわけだし、まだならまだで時間をつぶさなければならない。
ピンポーン
一般的なチャイムの音が響くが中から物音は聞こえないため、平和島さんはいないんだろうかと不安になる。いやでも原稿の受け取りは今日のはずだし、居ないなんてことはないだろう。そう思い直してもう一度インターフォンを押す。
ピンポーン
何度も鳴らしたがやっぱり誰もでてこなくて、これででてこなかったら諦めようと自分に言い聞かせる。もしそうなってしまったら編集長には謝らないとなぁ、でも平和島さんがいなかったってどうすればいいんだろう。
考えていても仕方ない、とりあえず後のことは後で考えよう。恐る恐るインターフォンにのばした手に力をこめようとするのとほぼ同時に勢いよく扉が開いた。
「おい、いい加減しつけ…」
「あ、平和島静雄さんですか!なかなか出てこなかったので心配だったんですが、いてくださってよかったです」
さっきまでは何の反応も示さなかった扉が開いたことにホッとして、ついまくし立てるように言葉が出る。相手の言葉を遮ってしまったことに気付いたが今さらどうしようもない。
「あー……、お前誰だ?なんか俺に用か?」
「すみません!自己紹介が遅れました。私は編集部の竜ヶ峰帝人です。今日は田中編集長の代わりに原稿を受け取りにきました」
困ったように言われてようやくまだ名乗っていないことに気が付いて、慌てて自己紹介をしてお辞儀をする。
顔を上げてからようやく平和島さんの姿をちゃんとみると、部屋にいたためだろう、スェットにTシャツというラフな格好をしていたが、それすらも似合っていると思えるほどの美形だった。思わず原稿を受け取りにきたことも忘れ、平和島さんに目を奪われた。
(なんでこの人小説家なんだろう……。モデルとかでもいけるんじゃないの?)
(ていうか身長羨ましい……!何cmくらいあるんだ!)
平和島静雄 小説家。そんな売れてるわけでもないけど、ファンもいることにはいる。
竜ヶ峰帝人 編集者。とはいっても数日前に入った新入社員。
田中トム 編集長。静雄の原稿を受け取りに行くのはトムさんの仕事。
帝人について
実はネタ構想の時点では帝人は静雄のファンで編集者になった。
展開的にお蔵入りしそうな設定ですねこれ。
普段は普通に帝人ですが、締め切りを大幅に破ったりすると覚醒帝人になるのもおいしいかなあ。
静雄について
トムさんが原稿を受け取りにうんぬん→トムさんが平社員だったときはトムさんが受け取ってました。トムさんが偉くなっていくと、どうしても都合やらなんやらがあったので、最初はFAXとかメールを利用しようとする→機械をすぐ壊すから、代理としてだれかに取りに行かせる→二度と行こうとしない てな感じで時間を割いてトムさんが取りにいってたら・・・たのしいなあ
静雄は繊細な文章を書いてたら萌える。ギャップ萌え的な感じで。
これの後について(書くことはないと思うのでさくっとネタだけ)
このあと、帝人は無事原稿を受け取って社に帰ります。
いろいろあって、そのまま静雄の担当になることに。
帝人が担当になってから、静雄の作品がヒットする。帝人のほうが喜んで「やりましたね、静雄さん!」とか言いながら抱きつくとかいいんじゃないだろうか。
静雄のジャンクフード漬け生活を知った帝人がご飯つくって一緒に食べてればいい。
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